単一プラットフォームWsemsでFDTD、RCWA、BPMの3つの電磁界解析が可能です。 ▲top
FDTD(Wsf)とRCWA(Wsr)はMaxwelの方程式に基づいた厳密計算である。BPM(Wsb)はへルムホルツ波動方程式に基づいた高速計算である。この3つを揃えることでほとんどの電磁界、波動計算問題に対応することができます。
対応OS : Windows(64bit)
WsfはFDTD、WsrはRCWA、WsbはBPMの電磁界解析プログラムであり、Wsbchでそれらの連続計算を実施し、Wscnt, Wsmntで結果を可視化する。それらを統合操作するプラットフォームプログラムがWsemsである。
● 比較計算例 New 2024/11/12
Wsf(FDTD)は演算速度が遅く、Wsr(RCWA)はメモリ消費が大きいが、どちらも厳密解である。Wsb(BPM)は近似解だが、速い演算速度、小さいメモリ消費の特長を維持して精度はFDTD並みに向上している。
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ダウンロード (Ws_soft_110.zip, 97MB)
New 2025/01/03
ほとんどの計算は無償でできます(
サンプル計算例)。使用法は下記をご覧ください。
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インストールと基本的な使い方 New 2025/01/20
より詳しい情報は次を参照下さい。
Ws_softのプラットフォーム : Wsems (pdf)
Ws_softの3つの電磁界解析ソフトWsf, Wsr, Wsbを統合、操作するプラットフォームプログラム、Wsemsの使用法。
厳密解であるFDTDとRCWAの違い。 ▲top
(1) FDTDはMaxwelの方程式の差分式を発振からの時間順に解いていくので伝搬が安定化(収束)するのに時間が掛かる。RCWAは定在波としてMaxwelの方程式を解いており、最初から収束解が得られる。
(2) 金属等の分散材料の場合、消衰係数が屈折率よりも大きくなりFDTDでは時間経過とともに計算が暴走するので、分散材料への対応が必要である。RCWAではその問題はない。
(3) FDTDは分布光源、CW発振、パルス発振に対応し、解析の境界条件はPML等の吸収境界、周期境界が扱える(ただし周期境界は特定の条件でしかブロッホの条件を満足出来ない)。RCWAの光源は一様分布のみ、解析の境界条件は周期境界しか扱えないが、周期境界はブロッホの条件を自然に満たす。
(4) FDTDは光源を任意の水平面、垂直面に設置できる。RCWAは最上面にしか設置できない。
(5) FDTDは空間を等方的なグリッドで区切って表現するので光の伝搬表現に水平、垂直の方位依存はないが、RCWAは空間を積層構造に区切って表現するので完全に水平方向の伝搬表現が困難である。
(6) WsrはRCWAの欠点を改良し、分布光源、吸収境界に対応して非周期構造の計算を可能にし、光源位置も任意の水平面に設定できる。
高精度なFDTDとRCWA、高速なBPMの中から最適な方法を解析目的に応じて選択できます。 ▲top
下記の入力条件の設定と計算は全てWsemsにより実行されます。
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FDTD解析ソフト : Wsf New 2024/11/12

機能性を追及したFDTD(Finite-difference time-domain method)による解析ソフトである。光源の選択(光源位置、偏光条件、 PulseかCWか、一様光かGaussianか)、境界条件の選択(周期かPMLか)、 分散材料への対応、散乱界の計算、上下面及び360度方向遠方界の計算、周波数分析、指定領域内の光量分析(境界面入出光量、吸収光量)などが可能である。演算負荷は大きいが厳密解である。OpenMPによるマルチプロセッサーへの対応済みで、計算の高速化を実現している。
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RCWA解析ソフト : Wsr New 2025/01/19

非周期構造への対応を可能にしたRCWA(Rigorous coupled-wave analysis)による解析ソフトである。光源の選択(光源位置、偏光条件、一様光かGaussianか)、境界条件の選択(周期か吸収か)、上下面方向遠方界の計算、回折効率の計算、指定領域内の光量分析(上下面入出光量、吸収光量)などが可能である。メモリ負荷は大きいが厳密解である。OpenMPによるマルチプロセッサーへの対応済みで、計算の高速化を実現している。
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BPM解析ソフト : Wsb New 2024/11/12

高精度化を実現したBPM(Beam propagation method)による解析ソフトである。光源の選択(非干渉か干渉か、偏光条件、一様光かGaussian分布か) 、境界条件の選択(周期か吸収か)、透過光と反射光(前進光と後進光)の分別計算、上下面方向遠方界の計算、指定領域内の光量分析(上下面入出光量、吸収光量)などが可能である。新しい手法(Babinet-BPM)の導入で既存のBPMと違い、反射、屈折、回折、干渉を精密に表現できる。スカラー解析は拡張され、偏光条件をパラメータにしてフレネル反射を表現できている。演算性能は圧倒的(FDTD Wsfの数百倍)である。OpenMPによるマルチプロセッサーへの対応済みで、計算の高速化を実現している。
計算結果の可視化と連続計算を行うプログラムはWsemsにより自動的に起動、設定されます。 ▲top
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等高線描画ソフト: Wscnt
構造境界や光強度分布の等高線図、鳥瞰図をリアルタイムに描画します。
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進捗モニターソフト: Wsmnt
FDTD計算の進捗を可視化して監視します。
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連続計算編集ソフト : Wsbch
連続計算処理やデータ編集をします。
電磁界解析ソフトの参考情報 ▲top
Wsemsで全てを設定できますが、参考として下記を提示します。
(要会員登録)
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Wsbの使い方
BPMによる電磁界解析ソフト : Wsb の使用法
(pdf)
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Wsfの使い方
FDTDによる電磁界解析ソフト : Wsfの使用法
(pdf)
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Wsrの使い方
RCWAによる電磁界解析ソフト : Wsrの使用法
(pdf)
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バージョン情報 New 2025/01/03